カザノヴァ(1725-1798)
カザノヴァは両親とも俳優であったが、母親が浮気してできた子だといわれている。両親は俳優であったため家にいないことが多く 祖母に育てられた。教育をほどこされなかった彼は知恵遅れとなり9歳でやっと字が書けるようになった。9歳のカサノヴァは若い司祭の家に 下宿、教育を受ける。11歳のカザノヴァはゴッチ司祭の娘13歳に夢中になったが、彼の欲望を刺激するだけで満たしてくれなっかった。 以後女性と関係を持つことが彼の人生の主目的のひとつとなる。
カザノヴァはパドヴァ大学に入学、法律を学び卒業すると、司祭見習いをする。3年後僧職を放棄。ヴェネツィアで議員の保護を受けていたが 議員の女に手を出して見つかり追い出される。パゼアーノと言う村を訪れた彼は、別荘番の14歳の娘ルチアと知り合いになる。14歳だが肉体は 成熟していて彼女の虜になるが手をださなかった。ルチアは7ヵ月後悪い男に誘惑され駆け落ち、彼女と16年後再会するが売春婦になっていた。 カザノヴァは童貞を失ったのはルチアと別れた直後で16歳のときだった。貴族の血を引く16歳と15歳の姉妹の家に泊まることになった カザノヴァは指一本触れないと約束し川の字になって寝たが、迫ってみて何の抵抗もないので、二人の姉妹と初めて肉体関係をもった。彼は数年 2人の姉妹と関係を続けた。この姉妹を皮切りに女性遍歴が始まる。カザノヴァは「回想録」に恋人として登場している女性の数は百十数人 である。年齢別では30歳以下が多く大半が独身者だった。
中でも24歳の時知り合った人妻アンリエット20歳と19歳の時知ったナポリの弁護士の妻ドンナ・ルクレチア19歳は忘れられない。 彼はアンリエットと出会った瞬間魅了され数ヶ月一緒に過ごす。
ルクレチアと妹を同じベッドに並べて抱いた。18年後レオニルダを紹介され 一目ぼれ、結婚しても言いと思った。結婚承諾書にサインをするために母親がやってきた。なんとルクレチアでレオニルダは18年前の情事でできた カザノヴァの実の娘だった。彼女と10年後再会、公爵と結婚していた。公爵の家にはアナスシアというメイドがいて彼は関係をもった。さらに 実の娘レオニルダとも関係を持った。カザノヴァは女性を誘惑して失敗したことはほとんどなかった。
1764年ヨーロッパ各地を放浪。1783年ヴェネツィアのある貴族を中傷する本を出版し、ヴェネツィアを追われる。1790年65歳のカザノヴァハ 通風で思うように動かなくなった自分の指で自分の生涯の歴史を、恋の冒険の数々を書き始める。1798年6月4日膀胱炎を患い亡くなる。
(参照:「結婚しなかった男たち」 北嶋廣敏–太陽企画出版)